資産運用をしている20代の割合日本証券業協会の「2021年度(令和3年) 証券投資に関する全国調査(個人調査)」によると、株式や投資信託を保有している20代の割合は以下の通りです。 株式保有率投資信託保有率20代男性約6.6%約6.1%20代女性約2.5%約4.4%20代で株式や投資信託を保有している割合は、男女いずれも10%未満となっています。20代の多くは資産の大半を預貯金で保有しており、資産運用を始めている20代の割合は少ないといえるでしょう。20代から資産運用を始めるメリット20代で資産運用を始めている人は全体の1割以下ですが、20代から始める資産運用には以下のようなメリットがあります。複利効果が大きく資産を増やせる期待がある長期投資が可能リスクを取って運用できるここからは20代で資産運用を始めるメリットについて紹介します。複利効果が大きく資産を増やせる期待がある20代の資産運用は、複利効果を最大限活用できるメリットがあります。複利とは運用の利益分を元本に加えて再投資することであり、複利効果によって雪だるま式に資産を増やせる可能性があります。若いうちから資産運用を始めることで運用期間が長くなり、大きな複利効果が期待できるといえるでしょう。長期投資が可能20代から資産運用を始めることで、10年以上の長期投資が可能です。長期投資は複利効果以外にも「コスト削減」「リスクコントロール」といったメリットがあります。株式や投資信託などの金融商品の購入や売却には手数料がかかるケースが多く、短期的に売買を繰り返すことコストが大きくなります。長期投資であれば売買の頻度が減るため、購入や売却にかかる手数料を抑えられるでしょう。また長期投資を行うことで、短期間の値動きに一喜一憂することなく、長い目で利益が出るまで投資を続けられるのもメリットです。リスクを取って運用できる20代は他の年代よりもリスクのある資産運用にチャレンジしやすいといえます。30代以降は結婚やマイホーム購入、子どもの教育などに大きなお金がかかる機会が多く、投資にかけられるお金が限られることもあるでしょう。20代であればこのようなライフイベントが起こる頻度が少ないため、リスクを取って資産運用をするのもおすすめです。20代から始める資産運用で失敗しないためのポイント「資産運用を始めたいけれど失敗したらどうしよう……」と不安に思っている人も多いかもしれません。20代から資産運用を始める際に注意すべきポイントは以下の通りです。お金の色分けをしておく少額投資からスタートする長期的に投資を続ける資産運用を始めるか迷っている人や初めての投資で失敗したくない人は参考にしてください。お金の色分けをしておく資産運用を始める前に、自分の資産を色分けすることが大切です。現在保有しているお金を「生活防衛資金」「使う目的が決まっているお金」「しばらく使わないお金」の3つに分けます。資産運用は余剰資金で行うことが基本なので、資金使途の無い「しばらく使わないお金」を運用しましょう。少額投資からスタートする20代から資産運用を始めるときは、投資金額を無理のない範囲の金額で設定しましょう。20代のうちは収入や貯蓄が安定していない人も多いため、運用よりも生活費の確保を優先することが大切です。大きな金額を運用に回してしまうと、いざという時に使えるお金が無く困ってしまう可能性もあるため注意しましょう。長期的に投資を続ける20代の資産運用ではなるべく短期的な購入や売却を避け、長期的な目線で投資を続けましょう。運用をしていると一時的に下げ相場になって損失が出るケースもありますが、すぐに資金化せず相場が回復するまで待つことが大切です。相場が下落した場合でも、20代ならではの長期投資のメリットを活かして静観することを意識しましょう。20代の資産運用におすすめの資産運用方法20代の資産運用では少額で始められる積立投資や、リスクを取って大きなリターンが期待できる投資方法がおすすめです。具体的には以下の方法が挙げられます。つみたてNISA株式投資外貨建個人年金保険ここからは20代から始めるおすすめの資産運用方法を紹介します。つみたてNISAつみたてNISAとは積立投資専用の少額投資非課税制度(NISA)のことで、20代からの長期・分散投資におすすめの方法です。通常投資信託等の譲渡益や分配金は20.315%の課税対象となりますが、つみたてNISAの場合は非課税になるのがメリットです。金融機関によって異なりますが、つみたてNISAは月100円ほどの少額から積立投資を始められます。一定の基準を満たした長期・分散投資向けの投資信託のみ購入可能で、利用する金融機関によって選べる銘柄が異なります。2024年以降は新NISAとして以下のように制度内容が変わる予定です。 現行のつみたてNISA新NISA(つみたて投資枠)年間投資枠40万円120万円非課税保有期間20年間無期限非課税保有限度額800万円1,800万円投資対象一定の基準を満たした長期・分散投資向けの投資信託対象年齢18歳以上新NISAの詳細については金融庁のホームページもご覧ください。株式投資20代からの資産運用で大きなリターンを得たい人は株式投資もおすすめです。株式投資は企業が発行する株式を購入することで値上がり益や配当金を狙える資産運用方法です。売買による利益や配当金の受け取りだけでなく、株主優待で企業の商品やサービスをお得に利用できるのもメリットといえるでしょう。株式投資は基本的に100株単位でしか購入できないため、ある程度の資金が必要です。単元未満株であれば少額でも株式を購入できるので、まとまったお金が無くても株式投資にチャレンジできます。外貨建個人年金保険20代から老後に備えて資産運用をしたい人には、外貨建個人年金保険に加入するのも良いでしょう。外貨建個人年金は保険料を高金利で運用しながら積み立てられるだけでなく、為替差益で年金を大きく増やすことも期待できます。また保険期間中に死亡した場合は、家族に保険金としてのこせるのもメリットです。中途解約をすると元本割れしてしまうケースが多いため、長期間引き出さずコツコツ運用を続けたい人に向いています。20代の資産運用についてよくある質問最後に20代の資産運用についてよくある質問をまとめました。これから資産運用を始めたい人は参考にしてください。20代から投資の勉強を始めるべきでしょうか?20代の若いうちから投資や資産運用について学んでおくことは大きなメリットがあります。投資を勉強することで経済やマーケットについてアンテナを高く持てるようになり、マネーリテラシーの向上にもつながるでしょう。また20代から資産運用を始めることで、時間を味方につけてお金を大きく増やせる可能性が高くなります。長期投資は複利効果を最大限活用できるので、20代の早いうちから投資を始めて勉強することが大切です。20代でお金を増やす方法はありますか?20代でお金を増やすためには、少額でもいいので資産運用を始めることをおすすめします。20代は他の年代と比べて自分にお金を使いやすく、ある程度リスクをとって投資にチャレンジすることも可能です。投資信託や株式、保険など自分に合った金融商品を選び、無理のない範囲の金額で投資を始めてみましょう。まとめ 20代で資産運用すべき?本記事では20代から資産運用を始めるメリットやおすすめの資産運用方法について解説しました。20代の資産運用は長期投資による複利効果が得られる、リスクを取りやすいなど多くのメリットがあります。20代の資産運用を失敗せず続けるためには、まず自分のお金を色分けした上で、資金使途のないお金を投資に充てることが大切です。また、投資金額は少額でもいいので、長期的な目線で資産運用を続けるのもポイントです。20代で資産運用を始める場合は、自分に合った運用方法が分からず悩んでしまうことも多いかもしれません。「20代のうちに資産運用を始めたいけれど失敗するのが怖い」と悩んでいる人は、MoneypediaのオンラインFP相談サービスを活用してみましょう。資産運用のポイントやおすすめの運用方法など、お金に関する悩みをプロに気軽に相談できます。お金のことに悩んでいる人はぜひ一度相談してみましょう。