児童手当の現況届とは児童手当とは、中学生までの子供を養育する保護者に対して、国から支給される金銭手当です。子供が生まれたら「認定請求書」を市区町村へ提出し、認可されると児童手当の支給が始まります。ただし、それだけで毎年支給が続くのではなく、2年目以降は年に1度「現況届」を提出しなければなりません。現況届とは、毎年6月1日の受給者の状況を確認するためのものです。現況届の内容から、子供の保護や生活を共にしているかなどを市区町村が確認し、これまでと変わらずに受給を続けられるかを判断します。現在は紙の書類の手続きの他、オンラインで現況届を提出できる自治体も増えてきています。しかし、令和4年6月分以降については、原則提出が不要となりました。ただし、各市町村の判断により、引き続き現況届の提出を求められる事もありますので、お住まいの市区町村に確認の上、ご対応が必要となります。では、提出が必要な場合に備え、現況届はどのような書式になっているのか確認していきましょう。 児童手当の現況届の様式上記は、令和6年度の東京都新宿区の現況届になります。現況届は、各市区町村で様式が多少違いますが、記入する内容はほぼ同じなので、今回は新宿区の現況届で書き方などをご紹介させていただきます。 児童手当の現況届の書き方/記入例ここでは、現況届の書き方や記入例を詳しくお伝えしていきます。お住まい現況届の様式と照らし合わせて、参考にしてみてください。尚、現況届にはあらかじめご家庭の情報が印字されている場合もあります。その場合は、記載内容が合っているか確認し、間違っている場合だけ、二重線を引き余白に現在の情報を記入してください。 「受給者」部分の書き方まずは、受給者の記入部分から説明していきます。受給者とは、子を養育する保護者のことです。子供の情報を書かないように気をつけてください。一般的には、夫婦の所得の多い方が受給者になります。受給者の変更をしたい場合は、現況届ではできず、他に手続きが必要になるので注意してください。 ①住所欄①には受給者の住所を記入します。もし、その年の1月1日の住所と今の住所が違う場合には、( )に1月1日の住所を記入してください。記入する住所は、「○○県○○市」と市区町村名まで記入します。 ②生年月日欄受給者の生年月日を記入します。西暦と和暦はどちらでも受付可能ですが、市区町村の書類は比較的、和暦で記入することが多いです。 ③氏名・連絡先・勤務先欄受給者の氏名(ふりがな)、電話番号、携帯番号、勤務先名、勤務先電話番号を記入します。 ④配偶者の有無欄配偶者が有か無か、該当箇所に〇をつけます。「無」の方はこの後の配偶者欄の記入は必要ありません。 ⑤児童の氏名欄児童の氏名を記載します。同居・別居や監護の有無、生計関係について記載をしていきます。 ⑥年金種別加入している年金等の種別を該当する箇所に○をつけます。 児童手当の現況届を提出する際の必要書類現況届が記入できたら、次は必要書類を準備します。ご家庭の状況によって、必要書類は変わってきますので、該当する書類を用意するようにしてください。 ■会社員の方→受給者(保護者)の健康保険証のコピーただし、厚生年金に加入していて、下記の健康保険証以外の保険証を持っている方は「年金加入証明書」が必要になります。健康保険被保険者証(全国健康保険協会や健康保険組合などに所属)私立学校教職員共済加入者証全国土木建築国民健康保険組合員証日本郵政共済組合員証文部科学省共済組合員証船員保険被保険者証年金加入証明書は、勤務先でもらうことができます。年金加入証明書を提出する場合は、健康保険証のコピーは提出する必要はありません。また、国民健康保険(国民年金)に加入している方も、保険証のコピーは必要ありません。■1月1日の住所が、現住所の市区町村以外の方→「住民税課税(非課税)証明書」住民税課税(非課税)証明書は1月1日に住所のあった市区町村で発行されたものです。現在は、マイナンバーと紐づけで所得の確認がとれた場合は提出不要の場合もあるので、お住まいの市区町村窓口に確認することをおすすめします。■子供と別居している場合→「入寮の申立書」または「監護事実の同意書」住所のある市区町村以外に子供が住んでいる場合は、世帯全員の続柄が記載されている住民票の原本も必要になります。■祖父母や叔父叔母など、続柄が子ではない子供を養育している方→申立書(監護事実・生計同一・維持に関する申立書)市区町村窓口やホームページなどでダウンロードできます。 児童手当の現況届の提出期限児童手当の現況届は市区町村によって多少の違いはありますが、6月末日までになっている自治体が大方です。6月初旬には郵送で書類が届くので、約1ヶ月の期間があることになります。1ヶ月あるからと後回しにすると意外と忘れてしまいがちなので、書類が届いたらすぐに提出できる準備をしましょう。 児童手当の現況届を出し忘れたときの対処法忙しくて「うっかり現況届の提出期限を過ぎてしまった」なんてこともあるかもしれません。そのような場合でも慌てることのないように、現況届を出し忘れたときの対処法をご紹介します。まずは出し忘れに気がついた時点で、すぐに提出をしてください。なぜなら、6月末日を過ぎた時点で一旦支給は止められてしまいますが、現況届の確認がとれた段階ですぐに支給は再開されるからです。もちろん、止められていた月の分も遡って支給されるので安心してください。児童手当は年に3回支給され、6月~9月分を10月に支給、10月~翌年1月分を2月に支給、2月~5月分を6月に支給されることになっています。もし7月に入ってから現況届を提出した場合でも、10月分の支給には問題ない場合が多いでしょう。ただし、10月に入ってから現況届を提出した場合は、6月~9月分の児童手当は11月に支給される可能性が高いです。提出が遅れた場合は、確認が取れ次第随時、支給されるかたちになります。ただし、支給を遡ってくれる期限は2年までです。2年を過ぎてしまった分は遡って支給してもらうことはできないので、現況届は早目に提出することをこころがけましょう。もし現況届を失くしてしまった場合は、市区町村の子育て支援課などに連絡をすると再発行してもらうことができます。またホームページからダウンロードできる場合もあるので、早目の対処をおすすめします。 児童手当の現況届に関するQ&A現況届について、よくある質問をまとめました。ご不明なことがあった際の参考にしてみてください。 現況届の提出後に記載漏れ・不足書類に気付いたら?提出をした後に、記入漏れや書類が足りなかったことに気付く場合もあるでしょう。そのような時は下記の対応で対処できます。■記入漏れ・記入ミスの場合市区町村のホームページから現況届がダウンロードできる場合はダウンロードし、余白部分に目立つように「再提出」と記入します。その際、記入漏れや記入ミスのあった箇所だけでなく、全てを記入してください。もし、ダウンロードができない場合は、市区町村の子育て支援課などに連絡をいれ、対処法を聞きましょう。■不足書類に気付いた場合提出する書類の余白に「再提出」と記入し、子育て支援課などに提出をします。 所得制限を超えているときは現況届を提出しなくても良い?児童手当には所得制限が設けられています。これは一定以上の所得がある世帯には特例給付として、児童1人につき一律で月5,000円を支給する、という内容のことです。しかし、特例給付と言えども児童手当であることは変わりないので、現況届の提出は必要になります。 現況届の提出にマイナンバーの記入・提示は必要ですか?現況届の内容、および、提出時にマイナンバーの提示を求めることはありません。1月1日の住所が現住所と違う場合、所得の確認のためにマイナンバーを求める例外などもありますが、基本的には必要ないと考えてください。 書き間違えた場合はどうすればいいですか?普段からあまり目にしない書類に記入しようとすると、つい書き間違えてしまうこともあるでしょう。そのような場合は、二重線を引き余白に正しい情報を記入すれば問題ありません。修正液を使ったり、黒く塗りつぶさないように注意しましょう。 6月に引っ越しする場合も現況届は必要ですか?児童手当は各市区町村から支給されますが、転居する日の属する月の分まではそれまで住んでいた市区町村から支給されます。つまり、6月1日~6月末日までの間に引っ越しをする予定の場合は、現況届の提出は必要になるので、注意が必要です。転居後は、新たな住所の市区町村での手続きをし、継続して児童手当を受けることが可能です。 現況届は代理人が提出することは可能ですか?代理人による提出も可能です。ただし、代理人の方の本人確認書類の提示を求める場合があるので、運転免許証やマイナンバーカード、健康保険証などの書類を持って行ってください。また、現況届は、郵送でも受付可能です。もし本人が提出できない場合、市区町村では郵送での提出をおすすめしています。 まとめ今回は、児童手当の現況届について解説してきました。児童手当は1人につき、総額約200万円ほど受け取ることができる嬉しい制度です。あなたのご家庭では、児童手当の使い道を決めていますか?調査結果では、子供のための手当なので、教育資金や子供の習い事に使う家庭が大多数を占めています。ただ、児童手当だけでは子供の教育資金を貯めるには金額が不足しているのは明らかです。今は、学資保険の他にもドル建ての積立やつみたてnisaなど、様々な貯蓄方法がでています。「いっぱいあってどれが自分の家に合っているのかわからない」そのような悩みをお持ちの方は、一度、保険のプロに相談してみてはいかがでしょうか。保険のプロは保険商品だけでなく、今後のライフプランをたてる手助けをしてくれます。曖昧になっていたお金の悩みをクリアにすることができる、いい機会になるはずです。「まずは気軽に保険のことを相談してみたい!」という方にお勧めなのが、Moneypediaのオンライン保険相談サービスです。保険のことをいつでも・どこでも・気軽に・何度でも専門家に相談することが出来ます。まずは一度、下記リンクからご相談されてみてはいかがでしょうか。Moneypediaのオンライン保険相談サービスいつでも・どこでも・気軽に・何度でも専門家に相談